HARLEY-DAVIDSON
“ XL1200 ”
今回はこちらの車両をお預かりしての外装一式ペイントです。
オーナー様の手入れが行き届いて、
さらにはETCやナビ装着の万能なオートバイです。
今回はタンクに傷が入ってしまったとの事で、
ペイントご依頼となりました。
タンク以外は特に大きな傷はありませんでした。
写真には有りませんが、リアBOXもペイントいたします。
以下より少しペイントの工程のご紹介です。
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【STEP1】
部品取り外し
まずは車両から部品を取り外します。
ペイント後取り付けることも考えながらの取り外しです。
この段階で各パーツの状態を確認いたします。
それと同時に今後の工程を考え、必要なものを準備します。
そしてペイント時期が梅雨ともあり、天候も気にしながら工程を進めて行きます。
(湿度が多い状態での塗装は塗膜に影響が出てきます。)
【STEP2】
下地処理+マスキング
細かいところもしっかり下地処理します。
へこみ箇所にはパテ処理、その他傷箇所などは平らにならしていきます。
【STEP3】
プライマー、サフェーサー処理
素材面が現れてしまった箇所は早急に防腐処理をします。
タンク裏面などもしっかり処置をしておきます。
この後本格的にプラサフを吹きパテ面等の面出しの為、研ぎを入れます。
【STEP4】
ライン工程
今回はタンク給油口のマスキングに、
旋盤にて専用のアルミキャップを製作しました。
写真の状態はライン工程の終盤です。
今回はタンク・リアフェンダー・リアBOXに、
ホワイトベースに ` ガラスフレーク ´ を入れたGTラインを入れます。
プラサフ→研ぎ→ホワイト→研ぎ→ガラスフレーク→捨てクリア→研ぎ→マスキング
以上の工程を経て写真の状態になります。
【STEP5】
マーブライザー工程
ぎゅんと工程をすっ飛ばした後の写真です。
ベースのブラック→シルバーで大理石模様→ブラックキャンディー→捨てクリア、
が写真の状態です。
今回はブラック濃い目のオーダーでした。
【STEP6】
クリア工程・チップガード工程
こちらはリアBOXのパネルです。
捨てクリア研ぎ→最終クリア→熱硬化処理を終えた後の写真です。
フロントフェンダー・リアフェンダーには飛び石からの対策で、
チップガード処理をしておきます。
見た目も艶消しブラックで引き締まります。
【STEP END】
クリアの後、磨き作業を終えたら組付けです。
きちんと元通りに組み上げれば完成です。
ここで気を抜けば1からやり直し、
なんてことになりかねないので慎重に慎重に組み上げます。
長い道のりを経てのイメージチェンジ。
元がホワイトだったのでイメージはがらりと変わりました。
写真では分かりにくいですが、ブラックマーブの奥ゆかしさが、
ハーレーの重厚感とマッチし、通好みのペイントとなった様に思います。
この度ご依頼頂きましたオーナー様には感謝申し上げます。
ありがとうございました。
※
オーナー様は写真もたしなまれているとの事なので、
写真を送って頂きました。
マーブライザーの質感を見事に表現できている写真となっております。
以下、上手な写真をご覧ください。